HOT SHOT! book
月1ペースで読んでいる小説の読書感想文です。
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戦争の犬たち/フレデリック・フォーサイス
昔は戦争ものはあんまり好きじゃないから…と敬遠して読んでいなかった『戦争の犬たち』。多分学生の頃読んでも、理解できなかっただろう。何しろクーデターを起こすまでの描写は専門用語だらけ。『レインボーシックス』などである程度予備知識がある今読んでも結構大変だった。武器などの軍事用語だけではない。ジェームズ卿の陰謀は、プラチナを手に入れた後の株対策にまで及ぶ。経済から軍事から、ホントにフォーサイスの知識の深さや計画の緻密さには驚かされる。
 ジェームズ卿はクーデターの実行を傭兵のキャットに依頼する。物語はジェームズ卿の陰謀と、キャットの策略が平行しながら進み、そこにプラチナを横取りしようと考えるソ連の思惑も絡んできて…という展開なのだが、ソ連の介入の仕方がちょっと甘かったかなー。私としてはもっと悲惨なクーデターの結末を想像していたのだが。『オデッサ・ファイル』で使っちゃったからその手はないかな、とも思ったけどね。
 本書を読んでしみじみ思ったのは、「我慢強くなきゃ金儲けはできないんだな」って事と「手先が器用じゃなきゃ悪い事はできないんだな」って事。どっちも私に欠けている資質だ。フォーサイスの作品に出てくる主人公は危ない物や怪しい物のカムフラージュに大層な細工をするのだが、あんなの不器用な私には絶対無理!また計画を実行するにあたっていろんな所に種を蒔いて、芽が出るまでじっと待つなんて短気な私には絶対無理!つまりはそんなお話を考えつく事もできないという事である。フォーサイスは我慢強い人なんだろうなあ…。『ジャッカルの日』の印税で本書さながらのクーデターを計画していたという噂も、あながち嘘じゃないのかも。
 でもやっぱり戦争ものは後味が悪い。罪のない人が国や個人のエゴであっけなく殺されていくのには抵抗があるなぁ。自分に恨みを持ってる人間に殺される、という方がまだしっくりくる。何はともあれ、社会派小説は読むとどっと疲れる。特に本書はいろんなジャンルの情報が満載だったのでとても大変だった。と言いながらも上下巻を1週間くらいで読んだので私にしては早い方だと思うのだが。次はヌルヌルの探偵小説が読みたいなー。同じ考えるなら知識のないところを想像力で補う努力より、仕入れた情報で犯人を想像する努力の方が楽だもんね。
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