HOT SHOT! book
月1ペースで読んでいる小説の読書感想文です。
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●悪魔が来りて笛を吹く ●悪魔の手鞠唄 ●獄門島/横溝正史
引き続き、横溝正史三昧。子供の頃に読んだ時はあまり面白くないと思った『悪魔が来たりて…』だが、それは単に登場人物の関係が複雑すぎて理解できなかったせいではないかと思われる。今になって読むと、むちゃくちゃ濃密でオモシロイぞ。濃密と言うか禁断と言うか…。現代ではこのような設定の物語はタブーに近いのかも知れないな、ヘタすると虐待とか言われちゃう世の中だからねぇ。
 次は悪魔繋がりで手鞠唄。これは映画でも見たし本は何度も読んだので犯人も動機も全て分かっていたのだが面白かった~。ちょっと無理めな設定だが、あの世界観なら良し!でも映画と本ではラストがちょっと違っていたのだね、それはすっかり忘れていたよ。本の設定では、あのシーンこそが泣き所なのに!磯川警部の微笑ましいエピソードも、慎ましくてマルだ。
 殺人を犯さなければいけなかった理由、というお話なら『獄門島』である。初めて読んだ時、あの衝撃的なラストにかなりショックを受けた。こんな事があるのか!というような、やり場のない切なさ。殺人現場がいかにも絵画的、というあたりは『手鞠唄』に通じる設定で。暗闇の中、提灯一つで長い階段を昇ってゆく殺人犯、というシーンは思わず鳥肌が立つような恐ろしさだ。
 横溝正史のどこが好きって、犯人が極悪人ではないところだ。殺人には全て意味があって、逃れる事のできない柵というものがある。ただのシリアル・キラーではない。訳分からない理由で殺しているのではない。その動機に絡む、狂おしい程の愛憎劇にぐいぐい引き込まれてゆくのだ。やっぱり、殺人に動機は必要だと私は思う。 そうでなければ、悪とは何かという定義が出来なくなってしまうではないか。殺人に動機はいらない…なんてのは、ストーリー構築に自信のない現代作家の詭弁なのではないかと思ってしまう。そのくらい、濃密で緻密な物語。私の横溝三昧は、まだまだ続くのであった。
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