HOT SHOT! book
月1ペースで読んでいる小説の読書感想文です。
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絡新婦の理/京極夏彦
この本を読むのは四回目くらいだ。しかし何度読んでも面白い。勿論、犯人は分かっている。しかし何度読んでもその仕掛けを完璧に理解する事はできないような気がする…。それが知りたくて、また読んでしまう。それでも楽しい。シリーズ5作目の本書は、私がシリーズ最高傑作と評価する名作なのである。
 物語は「目潰し魔」を追う木場刑事からスタートし、千葉県にあるミッションスクールに舞台を移す。ここでは悪魔信仰と売春グループの存在が明らかになり、千葉で横行していた「絞殺魔」の手によって理事長が殺害されるに至る。一方、『狂骨の夢』に初登場した伊佐間と今川が「絞殺魔」の犯行現場を目撃し、事件が榎木津に託された後、いよいよ京極堂の登場となる…そんな物語。つまりはシリーズの登場人物勢揃い。豪華キャストによる総ページ数829Pの傑作ミステリが本書という訳だ。
 シリーズ中、一番たくさん死人が出る。しかもそれは全く関係のないようで、全てが巧妙に絡まった罠なのだ。しかもそれは『魍魎の筺』や『姑獲鳥の夏』と言った過去の事件にも関係があったりする。本書は絶対に過去のシリーズ作品を読んでから読む事をお薦めする。そうでないと、微妙な人間関係の繋がりが理解できないかもしれないからね。
 私の大好きなエノさんはあまり活躍しないが、それ以上に京極堂の饒舌ぶりが堪能できる物語。宗教から女性運動、ひいては秦氏の正体まで、全く彼の知識には隙がない。が、物語がいまひとつスッキリしないのは彼が肝心な所をぼかしてしゃべっているからだ。彼のセリフは一語一句集中して読まなければいけない。でないと、プロローグとエピローグの美しさが半減してしまうからね。本書の記憶が鮮明なうちに『百鬼夜行~陰』を読むと、事件の裏話がわかって面白い。あと、読み終わったらすぐにプロローグを読み直しましょう。なんて事言わなくても、ほとんどの人がそうしてると思うけど!
絡新婦の理 絡新婦の理
京極 夏彦 (1996/11)
講談社
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テーマ:京極夏彦 - ジャンル:小説・文学

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