HOT SHOT! book
月1ペースで読んでいる小説の読書感想文です。
201706<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201708
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
壬生義士伝/浅田次郎
私はこれまで新撰組には全く興味がなかった。何やってた人達なのかも全く知らなかった。だからこの本を読み始めた時は結構ちんぷんかんぷんだったのだ。世界史専攻の私としては、幕末の出来事なんて「大政奉還」くらいしか覚えてなかったのでねぇ。
 その辺の情勢を歴史に詳しい父と新撰組に詳しいS編集長に聞いて、知識を補いながら読んだ。すると一気に吉村の置かれていた状況が理解できて、その非業の生涯に対する感情移入度も倍増である。幕末の歴史に詳しくない方は、ちびっと知識を入れてから読むと良い。何しろ私は戊辰戦争も忘れてたくらいだったからねぇ。それを知らずに読んだら、吉村の子が何故あんな目に遭うのか全く理解できなかった事でしょう。
 親子愛、家族愛、友情という、誰もが心の奥に大事にしまっている宝を言葉にされる時の切なさに溢れた物語。それが「そこまで言わないでいいから!それ言われたら泣いちゃうから!」と突っ込みたくなる程、ストレートであざとい表現なのだ。これぞ浅田節、と私は思うが、ありきたりのお涙頂戴モノと言われればそうかもね。こういう救いようのない悲しみによる涙がイヤだという気持ちは分からなくもないし。
 オープニング以降の物語は、吉村の独白と関係者の語りによって構成されている。この造りが絶妙で面白い。物事というのは、見る人によって全く解釈の異なるものなのだなぁと改めて考えさせられる造り。そして吉村に関わった人たちが語るからこそ、その物語がよりリアルになるのだ。何しろ50ページに一回は思わず涙が出てしまうようなエピソードが語られるので、電車の中で読むのは大変だったよ。侍とは何て悲しい生き物なのでしょうか。そんな遣りきれない矛盾を感じながらも、もう少し新撰組について勉強したいなぁとしみじみ思ったのであった。全然関係ないけど、この作品に出てくる沖田総司はセリフ回しがエノさんにそっくりでカッコ良かったなぁ~。肺病で亡くなるあたりも耽美な感じ♪来年の大河ドラマは絶対観よう!
壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2 壬生義士伝 上 文春文庫 あ 39-2
浅田 次郎 (2002/09)
文藝春秋
この商品の詳細を見る

壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3 壬生義士伝 下 文春文庫 あ 39-3
浅田 次郎 (2002/09)
文藝春秋
この商品の詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ:本の紹介 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。