HOT SHOT! book
月1ペースで読んでいる小説の読書感想文です。
201708<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201710
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ブラック・ライト/スティーヴン・ハンター
『ダーティホワイトボーイズ』に続くシリーズ三作目。感想文には「これをシリーズと呼ぶのはどうかなぁ」と書いたが、実は前作がなければこの『ブラックライト』は成り立たないのだ。この作品はこれまでの二作の集大成って感じ。しかもラストでは意外な事実が判明したりする。いやぁ、何となく上巻で怪しいなぁと思ってはいたのだが、まさかねって感じ。もー!どうして皆すぐ若くて健気な女と関係しちゃうかな。こりゃ作者の趣味だな、きっと。
 これまでのシリーズの中ではさらっと流されていたボブの父親の死だが、この作品で初めてその裏側が明らかにされる。ギャング団のボスによる様々な隠蔽工作を乗り越えて真実に迫っていく彼らだが、遺体を火葬しちゃう日本だったら真実は闇の中だったんだろうなぁ。40年前に土葬された遺体を掘り起こして検屍しちゃうんだもんね、棺桶ってのは案外保存状態良いものなのね、なんて変なところで感心してしまったわ。
 このお話では赤外線暗視スコープがキーワードになっている。それが一番最初に読んだスティーヴン・ハンター作品である『魔弾』にもどことなく通じる所があって面白かった。スコープに映し出される画像が詳細に説明されているので、私も実際にスコープを覗きたい気持ちになってしまったよ。赤外線を使用すると、その熱を感じて蛇が現れるというエピソードもなかなか面白い。そのエピソードが何度も引用されるので、最後はスナイパーが蛇に咬まれてあっさり死亡!なんていうストーリーも考えていたのだが、もちろんそんなクダラナイ設定で終わるお話ではない。林の中で繰り広げられる死闘のラストは、スコープの特性を逆手にとった作戦で痛快だ。そんなの銃を知らない私に思いつく訳ないわ、私にはストーリーテラーの才能はないようである。
 善と悪、家族愛、なんて事を考えさせられるお話。愛憎っていう言葉がある位だからね、憎しみと愛情はまさに裏返しなんだなぁと実感。そしてパイ親子とボブ親子の繋がりを考えてたら、性善説・性悪説なんて言葉を思い出してしまった。また子供の教育とは、なんてテーマも。そんでもって相変わらず主人公にはちょっと頭の回転の悪い従者がつくわけよ、これはもうハンター作品の定番と言ってもいいのかも。前作でバドの長男として紹介されていた頃のラスはもうちょっと頭のいい子だと思っていたのになぁ。お勉強できてもお仕事には全く関係ない、なんて実社会でありがちな設定で笑えるわね。

ブラックライト〈上〉 ブラックライト〈上〉
スティーヴン ハンター (1998/05)
扶桑社
この商品の詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。