HOT SHOT! book
月1ペースで読んでいる小説の読書感想文です。
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死の開幕/ジェフリー・ディーヴァー
リンカーン・ライムシリーズで有名な著者の初期作品。12年前に翻訳された『汚れた街のシンデレラ』の続編である。その前作は未読なのだが、おおまかなあらすじは解説で紹介されていた。まぁ得てしてブレイクする前の初期作品というのは、作家に対する期待が大きい分だけガッカリする事が多いのだが、この作品はなかなか面白かった。ディーヴァーお得意のどんでん返しも健在。…それでもかなり粗の目立つ造りではありますが。
主人公のルーンはマンハッタンの映画制作会社で働く女の子。パンク・ファッションに身を包み、ハドソン川に浮かぶボートハウスで暮らしている。そんな彼女が偶然、ポルノ映画館の爆破現場に居合わせる。そこで彼女はその映画館で上映されていたポルノ映画の主演女優のルポを撮影しようと決意、彼女のインタビューを取りつけた矢先に今度は主演女優が事務所で爆死してしまう。死んでしまった女優の人生を描こうと彼女の周辺を探るルーンだが、そこで意外な事実に気づいてしまう。続く映画館の爆破事件、爆弾処理班のサムとの恋愛など、様々な事件が絡み合って物語は進む。真犯人のオチはちょっと作り込みが甘い感はあるが、ノンストップで読みたくなるミステリだ。
一番好きなのは、最後のオチ。直前の対決で一体どうなる事かと思ったが、うまーくまとまった終わり方で清々しかった。何と言っても主人公のルーンが魅力的な女性で気持ちいい。若さゆえの強引さはあるがそこがまたキュートで、10歳以上年上の男性との恋の駆け引きも初々しくて微笑ましい。ミステリに恋愛を持ち込む作品は死ぬほどあるが、この作品は恋愛小説としても読めそうな程。好意を持った相手が段々自分のテリトリに入ってくるゾクゾク感が上手に描かれていて、胸がキュンとする。でもこれはディーヴァー作品だからなぁ~ホントに彼は大丈夫?なーんて余計な心配しながら読むのもまた一興かな。
初期作品だけあって細かい所での詰めが甘い感はあるが、それでも充分楽しめるミステリ。もう少し真犯人の背景を描いてくれたら良かったかな~と思うが、恋愛小説っぽいミステリとしては上出来かも。まぁディーヴァーのファンなら読んでも後悔しないと思うけど、普通のミステリファンにはちょっと物足りないかもね。

死の開幕 死の開幕
J. ディーヴァー (2006/12/15)
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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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